フードロス(食品ロス)削減の方法!キッチンカー(フードトラック)でスマートに

Food truckのススメ
フードロス(食品ロス)削減の方法!キッチンカー(フードトラック)でスマートに
フードロス(食品ロス)とは、食べられるのに捨てられてしまう食材のことです。最近では、新型コロナウイルスによる飲食店の営業自粛で、フードロス問題に直面する場合もあるかもしれません。フードロス対策は、世界中で取り組まれているSDGsへの貢献の一環にもなります。今回は、各地で行われている取り組みについて紹介します。

フードロス削減のための取り組み①中央官庁

フードロスを削減するために、日本でもさまざまな取り組みが行われています。フードロス問題は、生産者や販売業者、飲食店や消費者など、それぞれの立場での取り組みが可能です。まずは、中央官庁が主導している取り組みを見ていきましょう。農林水産省や消費庁が提案する運動や、新しく施行された法律などを紹介します。    

商慣習検討

日本での食品ロスは年間600万トン以上といわれています。そして、それらの削減に向けて食品製造業や卸売業、そして小売業を含めた企業で商習慣検討ワーキングチームを構成し、さまざまなルールの変更や検討を行っています。

具体的には、賞味期限の年月表示化や納品期限の緩和、加工食品の納品期限の見直しなどです。特に、製造日から賞味期限の1/3が過ぎるまでに納品されなければ商品価値が大きく下がる1/3ルールの見直しが進んでいます。サプライチェーン全体で食品ロスが削減できる仕組みづくりが行われているのです。

食品ロス削減国民運動

食品ロス削減国民運動(NO-FOODLOSS PROJECT)は、官民が連携してフードロス削減に向けて取り組む国民運動のこと。フードロス削減に取り組む証として取得できるロゴマーク「ろすのん」を店舗やメニューに取り入れて、フードロス削減へ取り組むという意思表示をすることができます。

食品ロス削減推進法

令和元年5月に公布され、同年10月に施行された食品ロス削減推進法。この法律では、フードロス削減に関する国や地方公共団体の責務を明らかにするとともに、施策の基本を定めることで総合的にフードロス削減を推進しています。

食品リサイクル法

平成12年に公布された食品リサイクル法は、循環型社会への転換が進むなか、食品廃棄の削減と資源としての有効活用を推進する目的で定められました。レストランや百貨店、ホテルなどの食品の売れ残りや食べ残し、調理などの過程で生じる食材の切れ端などが対象です。

年間の食品廃棄物の量が100トンを超える事業者は取り組みが義務付けられ、不十分な場合は企業名が公表されることもあります。

フードバンク

フードバンクとは、フードロスを事業者から集め、必要な施設などに提供する活動のことです。フードロス対策に興味を持つ人ならば聞きなじみのある言葉かもしれません。

最近では、新型コロナウイルスの感染症対策として学校が休校になったことで、フードバンクが活用されるケースも増えています。ロスになってしまう給食用食材が、フードバンクを通して福祉施設や子ども食堂、医療機関などに届けられました。

フードロス削減のための取り組み②地方自治体

地方自治体でも、フードロス削減のために独自の取り組みを行っています。秋田県の「もったいないアクション」、石川県の「美味しいいしかわ食べきり協力店」登録制度、福岡県の「食べもの余らせん隊(たい)」といった活動があります。今回は、東京都と岐阜県、そして大阪府で行われている事例にフォーカスしてみましょう。

【東京都・岐阜県】備蓄カレーの給食利用

東京都足立区や岐阜県土岐市では、防災意識を高めるために災害時の備蓄食材を活用した給食を提供しています。賞味期限前に備蓄食材を活用したメニューや非常食のレトルトカレーを食べることで、フードロス削減に取り組みつつ備蓄の重要さも再認識することができます。

【大阪】おおさか食品ロス削減パートナーシップ制度

大阪府が取り組む「おおさか食品ロス削減パートナーシップ制度」では、フードロス削減への取り組みを実施する事業者と連携した取り組みを行っています。ポスター掲示など消費者の意識改革から、フードバンクへの食材提供まで取り組みは多岐にわたり、地域全体で取り組みを進めているのが特徴です。

フードロス削減のための取り組み③企業・民間団体

飲食店を経営している人のなかには、フードロス削減へ積極的に取り組みたいと考えている人もいるでしょう。ここでは、企業や民間団体が参加できるフードロス削減の取り組みを紹介します。

日本もったいない食品センター

食品が余って困っている事業者がいる一方で、毎日3食十分に摂ることができない人もいます。このような凸凹を均すべく、日本もったいない食品センターが食品衛生上問題のない廃棄食品や廃棄予定食品を回収。そして、フードロス削減ショップecoeat(エコイート)を通して販売、または生活に困窮している人へ支援することでフードロス削減に取り組んでいます。

大阪を中心に店舗展開しており、食品の寄贈や買取はホームページから問い合わせ可能です。

Trash Kitchen(トラッシュキッチン)

トラッシュキッチンは、フードロスを活用したレストランです。フードロスを活用した新しいビジネスとして大分県別府市で4ヵ月間テスト運営されており、地域のフードロスを買い取ったり、提供してもらったりしています。

食の利便性が進むなか、見失いがちな食の価値を考える機会を与えてくれる活動といえるでしょう。

フードシェアリングサービス TABETE

TABETEは、その名の通り「作り手と食べ手をつなぐ」プラットフォームです。閉店間際の商品など、まだ美味しく食べられるにもかかわらず廃棄の危機にある食材を救うべく、ロスが発生しそうになったら情報を掲載し食べ手を募集します。

具体的には、売れ残った料理がある店舗とメニューが表示されます。価格はほぼ半額以下で、料理が1つ売れるごとに、TABETEを提供しているコークッキングに150円が入る仕組みです。さまざまな自治体とも連携し、フードロス削減への挑戦が進んでいます。

No Food Loss

国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)に後押しされ、みなとくが開発したアプリが「No Food Loss」です。このアプリは販売期限切れの商品を安く購入できるというもので、平成31年2月から運用がスタートし、現在ではコンビニチェーンを中心に多くの小売店で導入が進んでいます。

店舗でアプリを利用すると販売期限切れの商品を定価の半額程度で購入可能。フードロス削減への取り組みとしてはもちろん、ついで買いや客単価が上がるという店舗側のメリットもあるようです。

フードロス削減のための取り組み④キッチンカー(フードトラック)

外食産業が新型コロナウイルスの影響を大きく受けるなか、テイクアウトやデリバリーは需要を大きく伸ばしています。特に3密を避けて営業ができるキッチンカーは、アフターコロナでの外食産業において欠かせない存在です。もちろん、キッチンカーでも店舗同様にフードロス削減の取り組みを行うことができます。

キッチンカー(フードトラック)とは

コロナ禍で固定店舗営業が苦戦を強いられるなか、注目されているキッチンカー営業。屋外での営業が可能なため3密を避けられる他、固定店舗を構えるよりも初期費用を抑えられるという利点もあります。

また、新しい生活様式として継続しているテイクアウト需要の高まりに合っているというメリットも。今後の安定的な営業を考える上で、選択肢に入れておきたい営業形態です。

キッチンカー(フードトラック)でできるフードロス対策

もちろん、キッチンカーでも店舗営業と同様にフードロス削減のための取り組みを行うことができます。

例えば、新型コロナウイルスの影響を受け休校になったことで発生したフードロスを調理し、キッチンカーで子ども達に届ける取り組みが三重県で行われています。子ども達の楽しみの1つになるだけではなく、お弁当作りによる家庭の負担を軽減する取り組みです。

さらに、キッチンカーでのフードロス対策を知る映画として、1ヵ月間日本のもったいない文化に注目し、無駄をなくしていくキッチンカーの旅を撮影した「もったいないキッチン」が令和2年8月から公開されています。もったいない精神とともにある、日本のフードロス問題を見つめ直すきっかけになるかもしれませんね。

「牛出汁おでん」の取り組み

キッチンカーの開業から営業までをトータルサポートするMellowでも、廃棄食材を活用したフードロス削減への取り組みが進んでいます。その取り組みの1つが牛出汁おでんのキッチンカーです。日本で多く廃棄されている牛骨は、海外では高級品として扱われることも多い食材。この牛骨を活用した牛出汁おでんで、「もったいない」に新たな価値を生み出しました。

できるところからフードロス削減の取り組みを

世界各地で発生している飢餓や貧困の問題は、対岸の火事ではありません。一人一人ができることから、フードロス削減に取り組むことが大切です。中央官庁や地方自治体、企業などが行うさまざまな取り組みをチェックして、個人やお店でできることを見つけていきましょう。