何が変わった!?キッチンカーに関する保健所の営業許可・食品衛生法(2021年7月14日更新)

開業前のポイント
何が変わった!?キッチンカーに関する保健所の営業許可・食品衛生法(2021年7月14日更新)
2021年6月1日に法改正・食品衛生法が施行されました。
全国の保健所で管轄している営業許可のルールが変更され、営業許可の制度の見直しなどが行われ事業者によっては手続きが必要となる場合があります。
新しい食品衛生法では、キッチンカーを運営する上でどのような変化があるのか、またどう対応すれば良いのでしょうか。

食品衛生法ってなに?

食品衛生法とは、「日本で飲食によって起こり得る危害を防止しましょう」という法律です。
規制対象となる食品は、医療品・医薬部外品を除く全ての飲食物となっています。
全ての食品が規制の対象となり、添加物、食器や割烹具、容器や包装、乳幼児用の食玩なども対象となります。

家庭で調理をしたり個人的に輸入することに対しては規制されませんが、無償でもたくさんの人に食品を配るときは規制の対象となるこの規制ですが、このたび2021年6月1日に食品衛生法が新しく改正されました。

新しい営業許可証

営業許可が必要とされる業種は、32業種に再編されています。

漬物製造業、水産食品製造業、液卵製造業等を新たな許可業種として設定されたことに加えて、
現行の許可業種のうち、乳類販売業、氷雪販売業、食肉販売業・魚介類販売業の一部などの項目はリスクが低いと考えられる一部の許可業種は届出の対象となりました。

キッチンカーは調理業の飲食店営業となります。

変更点について(2021年7月14日更新)

今回の改正により、全ての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理が義務付けられました。
保健所が対象事業者を把握できるよう、営業許可の対象となっていない業種を営む営業者は、届出不要業種を除き、届出が必要です。

届出する内容は、届出者の氏名、施設の所在地、営業の形態、主として取り扱う食品等に関する情報、食品衛生責任者の氏名などとなります。

許可とは異なり、施設基準や更新の必要はありませんが、廃業した場合や届出事項が変更となった場合は、届出が必要となります。

※注1:営業許可を有する施設であっても、届出業種を営む場合には、追加の届出が必要です。
※注2:複数の届出業種を営んでいる場合は、代表的な業種について届出を行う必要があります。

キッチンカーの営業許可条件

フードトラックマガジン編集部が各保健所に確認したところ以下の回答でした。

- 既に営業許可を持っている事業者
- 現在取得している営業許可は有効期限まで有効
- 有効期限満了後に、次の営業許可の更新の場合も現行の設備で認める方針

- 新規で営業許可を取得する事業者
- キッチンカーの設備要件が全国統一に
- 設備要件は[こちら](https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/kyokatodokede/files/jidousha_tebiki2021.pdf)
- 給排水設備に必要なタンク容量が40L、80L、200Lの3種類に
- 40L
- 簡易な調理のみ(温める、揚げる、盛り付ける等)
- 単一品目のみ取り扱い
- 使い捨て食器を使用
- 80L
- 大量の水を要しない、2工程程度までの簡易な調理を行うこと
- 複数品目を取り扱い
- 使い捨て食器を使用
- 200L
- 複数の工程からなる調理
- 洗浄可能な食器の利用が可
- 社内での仕込みが可能
- 何が仕込み行為にあたるのか最終的には保健所の判断となります。
- 都道府県で見解が異なるため行政側でガイドラインを策定中

- 手洗い設備の基準が厳格化
- 水栓は、洗浄後の手指の再汚染が防止出来る構造であること
- ハンドル部を触らなくて良い仕様にする必要あり
- 自動水栓
- 水道ハンドルをレバー式に変更
- 手以外でも操作出来る必要があり
- 「菓子製造業」「喫茶店営業」の区分がなくなり、「飲食店営業」に一本化
- 生物の提供が可能
- 詳細は[こちら](https://www.mhlw.go.jp/content/11131500/000582226.pdf)
- ※東京都のガイドライン上では生物の提供は200L以上が必要

- キッチンカーからのデリバリーも可能に
- 今まで
- 飲食店(キッチンカー)からデリバリーを行う場合惣菜製造業の許可が必要だった
- 2021年6月1日以降
- 食品衛生法の改定により、飲食店営業の許可範囲において基本的に食品のテイクアウトや宅配(出前)は可能
- 営業許可取得時のメニューと異なる場合や販売の方法・規模によっては新たな許可が必要になる場合もあるので、不明点あれば管轄の保健所に確認

都道府県単位の営業許可エリア(首都圏)

- 東京都
- 都内一円(変更なし)

- 神奈川県
- 営業許可範囲が県内に統一へ
- 変更前
- 県及び保健所設置自治体である横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市、藤沢市及び茅ヶ崎市でそれぞれ手続きを行う必要があり
- 令和3年6月1日より前に許可等を受けた営業車の営業範囲は従来どおり
- 詳しくは[こちら](https://www.pref.kanagawa.jp/docs/e8z/20190415jidousyaniyorueigyou.html)

- 埼玉県
- 変更なし
- 埼玉県内一円(さいたま市、川越市、越谷市、川口市除く)
- さいたま市内一円
- 川越市内一円
- 越谷市内一円
- 川口市内一円

- 千葉県
- 県内一円(変更なし)

営業許可のネット申請が全国的に可能となりました

営業許可のネット申請が全国的に可能となりました。それに伴い営業許可証の申請金額が変更になった自治体も多いとの話をこだまさんに聞きました。

食品衛生申請等システム(厚生労働省運用のオンライン申請システム)について
https://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000125699.html
江戸川区:新規18,300円 ※港区は16,000 継続8,000円など自治体によって金額が異なります
神奈川県:新規16,000円 継続16,000円
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/iy8/eigyoushisetsu/p10055.html
埼玉県:新規17,600円 継続14,000円
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0708/eigyokyoka/index.html#eigyoukyokasinseitsuuryou
千葉県:新規16,000円 継続11,200円
https://www.pref.chiba.lg.jp/eishi/tetsuzuki/eigyou-02.html#a01

キッチンカーはどのように対応すれば良いか

このたびの食品衛生法の改正による変更点は広範囲となり、キッチンカーの設備基準も全国で統一される予定です。現在取得している営業許可は有効期限まで有効となります。

営業許可の有効期間は5年ですので、最長5年間は2021年6月以降の営業許可と、2021年6月以前の営業許可の混在します。

また、今回の法改正により菓子製造業(自動車)、喫茶店営業の区分がなくなります。全てのキッチンカーは飲食店営業に一本化されることにより、調理できるキッチンカーもそうでないキッチンカーも飲食店営業に統一さることになりました。
それに伴いキッチンカーの設備基準が変更されます。

キッチンカーの設備基準が全国統一になる

キッチンカーの出店は都道府県をまたぐことも多く、自分の営業したい都道府県すべての設備基準を満たす必要がありました。

例えば、埼玉県に調理ができる仕込み場があった場合に、埼玉だけはでなく神奈川や東京で営業したいときには、それぞれの自治体における各保健所ごとの設備基準を満たす必要がありました。

また、設備投資基準はそれぞれの自治体で異なるので、営業許可証取得においても情報が複雑化していました。

今回の食品衛生法改正の目的として、全国的に異なっていた設備基準の統一を図る目的があります。都道府県ごとに存在していた設備基準の違いが、このたび解消され全国統一基準となります。

一都三県のキッチンカーの営業許可証